「憂鬱」が読めたあなたは漢検2級レベル。画数29の怪物漢字、その正体とは

漢検2級クイズ

「憂鬱(ゆううつ)」という言葉は、誰もが一度は口にしたことがあるはずだ。気分が晴れない、なんとなく重い、そんなときに使う言葉。ところが、いざ漢字で書こうとすると手が止まる。特に「鬱」の字は、日本の常用漢字の中で最も画数が多い29画。一体この字には何が詰まっているのか。

【漢検2級】 第1問/読み問題

この漢字の読み方は?
憂鬱

正解

ゆううつ

「鬱」29画の中身を分解する

「鬱」という字を上から順に見ていくと、木・缶・冖・鬯(ちょう)・彡という要素が重なり合っている。

「鬯」は古代中国で祭祀に使われた香草入りの酒のことを指す。その香りが木々の間に立ち込め、もわもわと滞留している様子を表したのが「鬱」の原形だ。香りが散らずに籠もっているイメージ、これが「気が晴れない・滞る」という意味につながっている。

画数が多いのは偶然ではなく、「複雑に絡み合って出口をなくした状態」をそのまま字の形で表現しているとも言える。

「憂」も実は奥が深い

もう一方の「憂」は13画。上部の「頁(あたま)」と中央の「心」、下部の「夂(ゆっくり歩く足)」から成る。頭を抱えて、心に重いものを抱えながら、重い足取りで歩く人の姿を描いた字だ。

「憂」単体でも「うれい・悲しみ・心配」を意味し、「憂国」「一喜一憂」「杞憂」など熟語の幅も広い。

「憂鬱」の正しい使い方

日常でよく使われる「憂鬱」だが、意味を正確に押さえておきたい。単なる「悲しい」とは異なり、気分が晴れずに滞っている状態を指す。英語では “melancholy” や “depression” に近い。

「梅雨の時期は憂鬱になりやすい」は正しい使い方だ。雨が続いて気分が晴れない状態を表している。

「試験前は憂鬱だ」も自然な表現。結果が見えない不安が心に重くのしかかっている様子が伝わる。

一方で「嬉しくて憂鬱だ」は矛盾した表現になる。憂鬱はあくまで気分が沈んでいる状態を指すためだ。

漢検2級に出やすい理由

漢検2級の「読み問題」で「憂鬱」が頻出なのは、知っているようで書けない・読めない漢字の代表格だからだ。「ゆううつ」という読みは日常語として定着しているが、漢字で正確に書ける人は意外と少ない。

「憂」は音読みで「ユウ」、訓読みで「うれ(える)」「うれ(い)」。「鬱」は音読みで「ウツ」のみで、訓読みはない。

覚え方のコツ

「鬱」の字が覚えられないという声は多い。一つの手がかりは「木・缶・木・鬯・彡」と要素を分けて覚えること。また「29画=常用漢字最多」という数字のインパクトと結びつけると記憶に残りやすい。

「憂」は「頭を抱えて重い足取りで歩く人」というイメージを持つと字形が頭に入ってくる。

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