韓国の財政経済相が国会で謝罪 個別株の2倍ETF導入から2か月で個人投資家に大きな損失

韓国の個別株レバレッジ型ETFをめぐる国会での謝罪を伝える記事のアイキャッチ画像 国際面

韓国の具潤哲財政経済相が現地時間の2026年7月29日、個別企業の株価に連動するレバレッジ型の上場投資信託の導入について、国会で謝罪しました。韓国は日本と同じ時間帯のため、日本時間でも同じ日です。この商品が5月に上場してから、わずか2か月あまりでの謝罪となりました。同じ日、金融委員会の委員長も国会で陳謝しています。

基礎知識:何が起きているのか

  • レバレッジ型ETF……その日の値動きの2倍などを目指す上場投資信託。1日単位で運用を組み替える設計のため、値動きが激しい相場では、長く持つほど元本が目減りしやすい仕組みになっている
  • 単一銘柄型……株価指数ではなく、特定の1社の株価に連動する型。分散の効果がないため、値動きは指数連動型よりさらに大きくなる
  • 今回の経緯……韓国では2026年5月27日に、サムスン電子とSKハイニックスの2社を対象とする商品が一斉に上場した。7月に入って韓国株が急落し、これらの商品は原資産の株価を大きく上回る下落率になった

国会でのやりとり:「慎重な検討を欠いた」

ロイターによると、具氏は国会で議員から謝罪を求められ、慎重な検討を欠いたまま商品を導入したことを陳謝しました。別の国会審議では、今月の韓国株の下落を悪化させたとして複数の議員が導入を批判し、金融委員会の李億元委員長が謝罪しています。李氏の発言は次のように伝えられています。

金融市場に責任を負う最高機関として、国民の期待に十分応えられなかったことを申し訳なく思う

同じ会議では、金融監督院のイ・チャンジン院長も、事態に対する責任の重さを痛感していると述べたと報じられています。野党議員からは金融当局のトップの辞任を求める声も出ました。商品の承認から上場までの進み方が速すぎたのではないかという指摘に対し、李委員長は下位法令の案について意見募集の期間を置いたと説明したと伝えられています。金融委員会の公表資料によると、規制見直しの案は1月30日に公表され、3月11日までの40日間、意見募集にかけられていました。

投資家の反応:「株を始める前に戻りたい」

損失を抱えた個人投資家の声も報じられています。韓国のオンラインの投資掲示板には、お金を返してほしいという訴えや、株式投資を始める前の自分に戻りたいという書き込みが相次いだとされます。この商品の廃止を求める請願が国会に提出されたとも報じられました。

報道によれば、SKハイニックス株の値動きの2倍を目指す商品は6月の高値から7割を超えて下落し、上場した5月27日からでも5割程度下がりました。サムスン電子株に連動する同種の商品も、6月上旬の高値から7割を超えて下落したとされます。一方で、同じ期間の2社の株価の下落は2割から3割程度と伝えられています。個人投資家の買い越し額は7月20日までに14兆ウォンに達したとされ、損失の多くを国内の個人が負ったことになります。SKハイニックスは7月下旬に四半期として最高の利益を発表したと報じられていますが、株価は下落しました。

当局の説明と追加措置

李委員長は、この商品が運用の組み替えの過程などを通じて市場の値動きを大きくした面があると認めた一方、足元の急落の原因をこの商品だけに限定すべきではないとの見方も示しました。人工知能への投資が続くかどうかへの懸念、中国の半導体企業の追い上げをめぐる不確実性、そして資金が上位2社に集中しやすい韓国の株式市場の構造も影響したという説明です。

当局は7月16日、この種の商品の新規上場を当面停止し、取引を始めるために必要な基本預託金を現金3000万ウォンに引き上げるなどの措置を打ち出しました。金融委員会は7月24日、実施時期を8月から7月31日に前倒しすると発表しています。報道によると、李委員長は、需要が十分に落ち着かない場合には個人の投資額に上限を設けることも含めて追加の措置を検討すると述べました。

7月29日の韓国市場では、代表的な株価指数が取引時間中に一時12%を超えて下落し、2日続けてサーキットブレーカーが発動しました。サムスン電子は一時14%、SKハイニックスは一時20%近く下落したと報じられています。

日本への影響:同じ型の商品は東証にあるのか

日本取引所グループが公表しているレバレッジ型・インバース型商品の銘柄一覧を確認すると、上場しているのはTOPIXやNASDAQ100などの株価指数、国債先物、REIT指数に連動する商品で、個別企業の株価に連動する2倍型は掲載されていません。韓国で問題になった型の商品が、東京証券取引所に並んでいる状況ではありません。

ただし、目減りの仕組み自体は連動する対象が指数であっても同じように働きます。同じ一覧には東京証券取引所が一定の基準で選ぶ「長期投資向け」の欄がありますが、レバレッジ型・インバース型の一覧では、どの銘柄にもその印は付いていません。また韓国の新しい預託金のルールは、国内に上場した商品だけでなく、海外に上場した同種の商品を買う場合にも適用されるとされています。商品がどの国の取引所にあるかではなく、どの国の投資家が買うかで規制がかかる形です。

レバレッジ型の商品で値動きの激しさが元本を削る仕組みそのものについては、株価指数は上がったのに100万円が47万円に レバレッジ商品を襲う「ボラティリティ・ディケイ」で詳しく取り上げています。

コラム:なぜ2社に集中したのか

今回の商品が対象にしたのは、サムスン電子とSKハイニックスの2社だけでした。報道によると、この2社で韓国の代表的な株価指数の時価総額の半分近くを占めています。指数全体の値動きが、実質的には2社の値動きとほぼ同じになる構造です。そこに2社の株を対象とする2倍型の商品が加わったことで、2社が動けば指数が動き、指数が動けば商品が動き、商品の売買が2社の株価をさらに動かす、という循環が生まれやすくなりました。金融委員会の委員長も、資金が2社に集中しやすい市場の構造が影響したとの見方を示しています。

まとめ

商品を認可した側が、上場から2か月あまりで謝罪する。国会では辞任を求める声まで出て、当局は預託金の引き上げを予定より前倒しした。海外にある商品を国内でも扱えるようにして投資家の選択肢を広げる、という当初の狙いが、上位2社に資金が集まりやすい市場の構造とぶつかった経緯が、一連のやりとりから見えてきます。商品の設計と、それが置かれる市場の形は、切り離して考えられないということでもあります。

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※本記事はAIを活用して作成し、編集部が一次情報にもとづいて事実確認を行っています。詳しくは編集方針・AI利用ポリシーをご覧ください。

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