その電動アシスト自転車 歩道を走れるかどうかは「もう1つの基準」で決まる

電動アシスト自転車の認定番号が2つある理由 あなたの知らない官報

2026年8月7日発行の官報に、国家公安委員会の告示が3本並びました。いずれも、7月13日付で指定された型式認定番号の一覧です。

このうち2本を見比べると、少し不思議なことが起きています。「駆動補助機付自転車」として認定された18の型式と、「普通自転車」として認定された18の型式が、名前も型式も、そっくり同じなのです。

同じ自転車が、2つの表に載っている

たとえば「電動アシスト自転車 DYS2」は、駆動補助機付自転車の表では交 N26-49、普通自転車の表では交 A26-47。「ブリヂストンアシスタ B84」は交 N26-52と交 A26-50。「エナシスU 24」は交 N26-65と交 A26-63。今回告示された18の型式は、すべてこの対応になっています。

型式認定は、1台ごとではなく型式に対して行われるものです。つまり、同じ名称・同じ型式の自転車が、2つの異なる基準で認定を受け、2つの番号を受け取っていることになります。二度手間のようにも見えますが、そうではありません。2つの認定は、そもそも見ている場所が違います。

一方はモーター、もう一方は車体

駆動補助機付自転車の型式認定は、道路交通法施行規則第39条の3に定められています。この認定は、その自転車が同規則第1条の3の基準に該当するかどうかを判定して行われます。

第1条の3が求めているのは、人の力を補う原動機についての条件です。電動機であること。時速10km未満では、人の力に対する補助の力が2倍を超えないこと。時速10km以上24km未満では、速度が上がるほど補助の比率が下がっていくこと。時速24km以上では補助の力が加わらないこと。そして、これらの条件を外すような改造が容易にできない構造であること。

要するに、モーターの効き方の審査です。ここを外れると、その乗り物は自転車ではなく原動機付自転車の扱いになります。

一方、普通自転車の型式認定は同規則第39条の7です。こちらの判定基準は、第9条の2の2と第9条の3の2つ。

第9条の2の2が定めているのは、車体の大きさと構造です。長さは190cm、幅は60cmを超えないこと。4輪以下であること。側車を付けていないこと。運転者席以外の乗車装置(幼児用座席を除く)を備えていないこと。制動装置が走行中に容易に操作できる位置にあること。歩行者に危害を及ぼすおそれのある鋭利な突出部がないこと。

第9条の3はブレーキの基準です。前車輪と後車輪の両方を制動すること。乾燥した平らな舗装路面で、時速10kmから操作を開始して3m以内で円滑に停止できること。

モーターは一切出てきません。こちらは、車体とブレーキの審査です。

歩道を走れるかどうかは、車体の側で決まる

なぜ2つ目の認定がわざわざあるのか。それは、普通自転車かどうかが、走れる場所に直結しているからです。

道路交通法第63条の4は、普通自転車について、標識で認められているときなど一定の場合に歩道を通行できると定めています。第63条の3は、自転車道がある道路では、横断する場合などを除いて自転車道を通行しなければならないとしています。

そして、その普通自転車の定義は第63条の3にあります。「車体の大きさ及び構造が内閣府令で定める基準に適合する自転車で、他の車両を牽引していないもの」。ここに、電気でアシストされているかどうかは書かれていません。

だから、電動アシスト自転車であることと、歩道を通行できる普通自転車であることは、別の話になります。長さ190cmや幅60cmを超える自転車、側車を付けた自転車は、どれほど優秀なアシスト機能を積んでいても、普通自転車にはあたりません。

今回の官報に載った18の型式は、モーターの効き方と、車体の大きさやブレーキの両方について、それぞれ確認を受けたことになります。

実際の寸法も公表されています。警察庁が公開している7月13日認定分の一覧によると、今回の18の型式の全長は1260mmから1885mm、全幅は545mmから600mmの範囲に収まっていました。長さ190cm・幅60cmという上限の内側です。なかには全幅がちょうど600mm、つまり上限ぴったりの型式も4つありました。

この認定は、義務ではない

もうひとつ押さえておきたいのは、この型式認定が任意の制度だということです。

施行規則の条文は、いずれも製作や販売を業とする者が「国家公安委員会の認定を受けることができる」という書き方をしています。受けなければならない、とは書かれていません。第63条の3の普通自転車の定義も、基準に適合しているかどうかだけを問題にしていて、認定を受けていることは条件になっていません。

つまり、認定番号が付いていない自転車が普通自転車ではない、ということにはなりません。認定は、基準に適合していることを国が確かめて番号を付ける仕組みであり、買う側にとっては選ぶときの目印になる、というのがその位置づけです。警察庁によると、駆動補助機付自転車の型式認定を受けているものは、2026年7月末現在で2027件あります。

【コラム】型式認定の対象は、自転車だけではない

警察庁の説明によると、型式認定の対象品は現在9種類あります。原動機を用いる歩行補助車等、原動機を用いる軽車両、駆動補助機付自転車、移動用小型車、原動機を用いる身体障害者用の車、遠隔操作型小型車、普通自転車、安全器材等(停止表示器材等)、そして運転シミュレーターです。今回の官報でも、自転車の2本と同じ日付で、原動機を用いる身体障害者用の車の型式認定番号が1件告示されています。

リファレンス

2026年8月7日 官報 第1764号 3〜4ページ(国家公安委員会告示第34号〜第36号)

道路交通法(e-Gov法令検索)

道路交通法施行規則(e-Gov法令検索)

駆動補助機付自転車に係る型式認定品について(警察庁)

R8.7.13型式認定車両一覧(警察庁)

※本記事はAIを活用して作成し、編集部が公的機関の発表などの一次情報にもとづいて事実確認を行っています。詳しくは編集方針・AI利用ポリシーをご覧ください。

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