この会社、日本にもいます。
フレックス(Flex Ltd.、ティッカー:FLEX)の公式拠点一覧には、茨城県筑西市の住所が載っています。同社は、顧客企業の製品について、設計やサプライチェーン、製造、物流、アフターサービスまでを支える「ものづくりのパートナー」です。
2026年6月22日、フレックスはS&P500の構成銘柄に加わりました。24社目となるのは、世界約30カ国・100超の拠点で、さまざまなブランドの製造を支える会社です。
つくるだけではなく、設計からアフターサービスまで
フレックスの2026年3月期のForm 10-Kは、自社の仕事を、設計・エンジニアリング、サプライチェーン、製造、物流、アフターサービスまで含むものとして説明しています。対象も通信機器、家庭・個人向け製品、自動車、産業機器、医療機器、データセンター関連など多岐にわたります。
規模も大きく、拠点は世界約30カ国に100超。2026年3月末時点で、請負人員を含む世界の人員は約15万人です。2026年3月期の売上高は279億1400万ドルでした。
つまり、フレックスを知る面白さは「何を売っている会社か」より、「どれだけ多くの製品づくりの途中に入っているか」にあります。
2026年3月期に伸びたのは、データセンターの「電気と冷却」
フレックスは2026年3月期の第4四半期に報告方法を変更し、3つの報告セグメントで事業を示すようになりました。通信機器や生活用品を扱うITS(Integrated Technology Solutions)、医療機器や自動車など規制の厳しい分野を扱うRMS(Regulated Manufacturing Solutions)、データセンター向けのCPI(Cloud and Power Infrastructure)の3つです。
このうちCPIの売上高は66億1400万ドルで、前期比38%増でした。会社は、その増加について、データセンター市場の需要増などが主因だと説明しています。CPIには、大規模なコンピューティングシステムだけでなく、高密度な計算設備を動かすための電源や、液体で熱を奪う冷却設備(液冷)も含まれます。

さらに2026年5月、フレックスはCPI事業を独立した上場会社として分離する計画を発表しました。完了目標は2027年1月から3月(暦年の第1四半期)ですが、取締役会の最終承認や株主、シンガポール高等法院(フレックスはシンガポールで設立された会社です)などの承認が条件で、実施が確定したわけではありません。
2026年9月3日には、AIデータセンターなど向けの電力変換技術を持つEPC Powerを44億ドルで買収する契約も発表しました。買収完了は2026年10月から12月(暦年の第4四半期)の見込みで、完了した場合はCPIに加わる予定です。
日本との接点は、茨城県筑西市
フレックスの2026年3月期Form 10-Kの子会社一覧には、「Flextronics International Japan Co., Ltd」が日本法人として掲載されています。
また、公式のグローバル拠点一覧には、茨城県筑西市関舘367-2の拠点が掲載されています。日本語版の公式企業サイトは、今回確認した範囲では見つけられませんでした。
店頭で社名を目にしにくくても、身近な接点はもう1つあります。S&P500に連動するインデックス投信を積み立てているなら、その投信を通じて、この会社への投資を間接的に含んでいることになります。
アメリカでは、AIスーパーコンピューターの製造現場にいる
フレックスの米国での具体的な仕事が見える例が、カリフォルニア州ミルピタスです。
2026年7月、フレックスとCerebras Systemsは、AIスーパーコンピューター「CS-3」の製造提携を拡大すると発表しました。フレックスのミルピタス拠点に新しい製造ラインを設け、2026年を通じてCS-3の生産能力を約7倍に高める計画です。
CS-3は、高度な液冷、高密度の電力供給、精密な機械組み立て、緊密に連携したネットワーク基盤を1つのプラットフォームに統合したシステムです。フレックスはセレブラスと協力して、このシステム専用の組み立て工程、自動試験装置、新しい製造手法を開発しました。発表では、機械的な統合から熱の検証、最終的なシステムの適合確認までの各段階で両社が密接に連携したとしています。
原点は、シリコンバレー向けの家族経営
この巨大企業の始まりは、1969年の小さな家族経営でした。公式沿革によると、ジョー・マッケンジーとバーバラ・アン・マッケンジー夫妻が「Flextronics」を創業し、当時シリコンバレーで増えていた企業に向けて、回路基板をつくり始めました。
約10年後には、回路基板だけでなく、ほかの部品や組み立ても顧客から請け負う製造会社へと広がっていきます。
雑談で使うなら、こうです。「S&P500のフレックスは、1969年に夫婦が始めた回路基板の家族経営が原点」。その会社が半世紀以上を経た2026年にS&P500へ入り、AIデータセンターの電源や冷却まで扱っています。
これであなたは、500社のうち24社を知りました。
リファレンス
- Flex Ltd. Form 10-K(2026年3月期):事業内容、拠点数、人員、売上高、セグメント、CPI分離計画を確認
- Flex Ltd. Exhibit 21.01:日本法人名を確認
- S&P Dow Jones Indices, Marvell Technology and Flex Set to Join S&P 500:2026年6月22日のS&P500採用を確認
- Flex Global Locations:茨城県筑西市の拠点を確認
- Flex, Making history: The rise of Flex and the technological revolution:1969年の創業と初期の事業を確認
- Flex and Cerebras Expand Partnership to Scale American Manufacturing of Cerebras AI Supercomputers:ミルピタスでのCS-3製造拡大を確認
- Flex to Acquire EPC Power:EPC Power買収契約の金額・予定時期を確認
※本記事はAIを活用して作成し、編集部が公的機関の発表などの一次情報にもとづいて事実確認を行っています。詳しくは編集方針・AI利用ポリシーをご覧ください。


