ラベルなしペットボトルの1本売りが可能に 目印はボトルの刻印へ

ラベルなしペットボトルの1本売りが可能に 目印はボトルの刻印へ あなたの知らない官報

2026年7月30日発行の官報第1758号に、財務・農林水産・経済産業の3省による省令が掲載されました。ペットボトルに付ける「PET」マークの表示ルールを改める内容で、公布の日から施行されています。これまで箱売りに限られていたラベルなしのペットボトルが、1本ずつ売る形でも認められるようになります。

ペットボトルのマークは2か所に義務づけられている

改正されたのは「ポリエチレンテレフタレート製の容器であって、飲料又は特定調味料が充塡されたものの表示の標準となるべき事項を定める省令」(1993年〈平成5年〉大蔵省・農林水産省・通商産業省令第1号)です。資源有効利用促進法にもとづき、内容積150ミリリットル以上のペットボトルにPETマークの表示を求めています。

省令第2条は、この表示を2通り求めています。1つは、容器の底部または側部に1か所以上「刻印」すること。もう1つは、容器の側部に1か所以上「印刷」するか、ラベルを貼ることです。

経済産業省の資料によると、2つは役割が分かれています。刻印は、分別排出されたボトルを自治体などが回収して選別するときに、PETマークを見分けやすくするためのもの。印刷やラベルは、消費者がPETマークを見て適切に分別排出できるようにするためのものです。

ペットボトルの底や肩に、小さな三角形が浮き出ているのを見たことがあるでしょうか。あれが前者の刻印です。

「箱ごと買う」形でしか流通できなかった

2020年(令和2年)4月からは、いわゆる箱売りの場合について、外箱に1か所以上PETマークと容器の役割名を表示すれば、個々のボトルの印刷・ラベル表示を省略できることになっていました。通信販売などで段ボール箱ごと届くラベルなしボトルは、この規定によるものです。

裏を返せば、ラベルなしボトルはこれまで箱ごと買う形でしか流通できませんでした。1本ずつ棚に並べたり、自動販売機に入れたりする場合は、ボトルの胴にPETマークの印刷かラベルが必要でした。

新しい条件は「胴に何も貼らないこと」

今回の改正は、省令第2条第2号のただし書きを「イ」と「ロ」の2つに分けました。イは、従来の箱売りの規定をそのまま引き継いだものです。

新しく加わったロは、外箱がそのままの状態で流通して最終消費者に販売される場合以外について定めています。この場合、容器の側部に印刷やラベルによって他法令の規定による表示が付されないときは、PETマークの印刷・ラベル表示を省略できます。

ここでいう他法令の表示とは、食品表示法にもとづく名称・原材料名・栄養成分などの表示や、計量法にもとづく内容量の表示です。つまり、ボトルの胴に何のラベルも印刷も付けないことが条件になります。表示はキャップなどに移すことになります。

刻印を求める第2条第1号は変わりません。ラベルがなくなっても、PETマークそのものがボトルから消えるわけではありません。

下地になった「ふただけ表示」の運用

経済産業省の資料は、この改正の下地として食品表示のルールの運用を挙げています。消費者庁は食品表示基準のQ&Aで、プラスチックフィルムやシールなどを貼らないペットボトル飲料について、ふただけを表示可能面積として差し支えないという見解を示しました。表示可能面積がおおむね150平方センチメートル以下の場合は、文字を5.5ポイントの活字以上とすることも認められます。

これにより、表示する項目が少ない商品では、食品表示法上必要な表示をキャップに収めることが物理的に可能になっていました。今回の省令改正は、その状態のボトルについて、資源有効利用促進法の側の表示も省略できるようにしたものです。

9割が刻印に気づいていた

改正の判断材料になったのは、業界団体に属する事業者が実施した消費者アンケートです。対象は15歳から79歳の男女で、ペットボトル入り飲料を3か月に1回以上飲む人、または現在は飲まないものの今後飲む可能性がある人。標本誤差が±5%に収束する設計としています。

結果は、液の色が黒いサンプルで約9割、透明なサンプルで9割を超える人が、ラベルのないボトルでもリサイクルマークを認識したというものでした。さらに、ラベルなしのボトルでも変わらずリサイクル行動ができると答えた人は、黒いサンプルでほぼ100%、透明なサンプルで99%に達しています。

経済産業省は、ラベルの廃棄量が減ることによる環境負荷の低減と、ラベルを剥がす手間が省けることによる分別排出の容易化を、改正の狙いとして挙げています。

【コラム】識別表示が義務づけられている5つの容器

資源有効利用促進法にもとづく識別表示の対象は、飲料・酒類・特定調味料用のポリエチレンテレフタレート製の容器、それを除くプラスチック製容器包装、段ボール製の容器包装と飲料・酒類用の紙製容器(アルミ不使用)を除く紙製容器包装、飲料・酒類用のアルミニウム製の缶、同じく鋼製の缶の5種類です。缶の表示が先に始まり、PETマークは1993年(平成5年)に加わりました。

リファレンス

2026年7月30日 官報 第1758号(内閣府)

第4回 産業構造審議会 イノベーション・環境分科会 資源循環経済小委員会 容器包装リサイクルワーキンググループ(経済産業省)

資料2 資源有効利用促進法に基づくPET製容器のラベルレスの拡大について(経済産業省)

※本記事はAIを活用して作成し、編集部が公的機関の発表などの一次情報にもとづいて事実確認を行っています。詳しくは編集方針・AI利用ポリシーをご覧ください。

タイトルとURLをコピーしました