戦闘機の共同訓練が「選挙の政令」で告示される理由

戦闘機の共同訓練が選挙の政令で告示される理由 あなたの知らない官報

国土交通省や農林水産省の告示に混じって、2026年7月13日の官報には、総務省による2本の告示が並んでいます。タイトルは「特定国外派遣組織を指定する件」。中身は、豪空軍主催の多国間共同訓練「ピッチ・ブラック26」に参加する自衛隊部隊の指定です。防衛のニュースが、なぜ総務省から、しかも選挙関連の政令にもとづいて告示されるのでしょうか。

告示の中身

総務省告示第262号・第263号は、いずれも公職選挙法施行令第59条の5の3第1項の規定にもとづき、次の組織を「特定国外派遣組織」に指定するというものです。

  • 名称:豪空軍主催多国間共同訓練(ピッチ・ブラック26)
  • 国外派遣期間:2026年7月17日から2026年8月14日まで

2本の告示に分かれているのは、参加部隊の内訳が異なるためです。第262号はオーストラリア連邦のみに派遣される部隊(概数230人程度)、第263号はオーストラリア連邦・フィリピン共和国・インドネシア共和国の3か国に派遣される部隊(概数20人程度)を、それぞれ別個に指定しています。同じ訓練に参加する自衛隊でも、派遣先の国が異なるため、2本の告示に分けて指定されたとみられます。

なぜ「選挙の政令」から告示されるのか

公職選挙法施行令第59条の5の3は、「国外における不在者投票」という制度の根拠規定です。総務省の説明によると、この制度は、海外に派遣された自衛隊員などが、派遣先にいながら日本の選挙で投票できるようにするための仕組みです。

対象となりうる組織は、次のようなものに限られています。

  • 国際平和協力隊
  • 防衛省設置法に規定する、海外で教育訓練を行う自衛隊の部隊等
  • 国際緊急援助隊(医療チーム・救助チーム・専門家チーム)
  • 過去の特別措置法にもとづき海外に派遣された部隊など

このうち「防衛省設置法に規定する教育訓練を国外において行う自衛隊の部隊等」に該当するのが、今回のピッチ・ブラック26のような海外共同訓練です。総務大臣は、構成員の数・派遣期間・活動内容から見て、不在者投票が適正に実施できると認められる組織を「特定国外派遣組織」として指定し、告示します。指定を受けた組織に所属する隊員は、派遣先の国にいながら、隊の代表者(不在者投票管理者)を通じて投票用紙を受け取り、投票し、日本の選挙管理委員会へ送り返すことができます。

つまり今回の告示は、「この訓練に参加する自衛隊員は、海外にいても日本の選挙で投票できます」ということを、制度上正式に認める手続きにあたります。防衛関連の海外派遣の話が、総務省の選挙制度の告示として官報に載るのは、こうした理由からです。

【コラム】在外投票との違い

海外にいる日本人が投票する制度としては、海外在住者があらかじめ「在外選挙人名簿」に登録して投票する「在外投票」がよく知られています。これに対して今回の「国外における不在者投票」は、在外選挙人名簿への登録を前提とせず、派遣期間中に一時的に海外にいる隊員などが対象になる点が異なります。派遣元の組織(今回であれば防衛省・自衛隊)を通じて手続きが完結する、いわば団体単位の不在者投票の仕組みです。

2026年7月13日 官報 第1746号(総務省)

※本記事はAIを活用して作成し、編集部が公的機関の発表などの一次情報にもとづいて事実確認を行っています。詳しくは編集方針・AI利用ポリシーをご覧ください。

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