読み物(しおり堂の処方箋) 鶏口牛後「その肩書き、あなたを守ってはくれません」
金曜の夜、駅前の飲み会を早めに切り上げた男が、傘も差さずに小走りで一軒の古書店に駆け込んできた。「濡れてしまいましたね」と栞さんは声をかけた。男はハンカチで肩を拭きながら、「すみません、雨宿りです」と少し照れたように言った。名刺入れの角がジ...
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