1日に4万件超の荷物を運ぶオールド・ドミニオン 始まりは夫婦とトラック1台でした【あなたの知らないS&P500】

オールド・ドミニオン・フレイト・ラインの記事のアイキャッチ。1日に4万件超を運ぶ、始まりはトラック1台。 あなたの知らないS&P500

1台のトラックに、別々の会社から預かった荷物をまとめて積んで運ぶ。アメリカの物流には、そういう運び方があります。オールド・ドミニオン・フレイト・ライン(Old Dominion Freight Line, Inc.、ティッカー:ODFL)は、その運び方を専門にしている会社です。2025年12月期には、1営業日あたり4万3762件の荷物を運びました。

COMPANY FILE ── 500分の22社目

社名オールド・ドミニオン・フレイト・ライン(Old Dominion Freight Line, Inc.)
ティッカーODFL(ナスダック)
本社ノースカロライナ州トマスビル
創業1934年(法人設立は1950年・バージニア州)
業種陸上輸送(積み合わせ輸送)
日本法人今回確認できず
公式サイトodfl.com(英語)
日本語サイト今回確認できず

何をしている会社か トラック1台分に満たない荷物を集める

年次報告書(Form 10-K)は、アメリカのトラック運送を大きく2つに分けて説明しています。1つは「トラックロード」で、一般に1台をまるごと1社の荷物に使い、出発地から目的地まで運びます。もう1つが、この会社の本業である「LTL」です。

LTLは less-than-truckload の略で、トラック1台分に満たない量の荷物を指します。年次報告書によれば、LTLの運送会社は一般に、複数の荷主から複数の荷物を1台に集めて積みます。荷物はサービスセンターの網を通り、行き先の近いトラックへ積み替えられることがあります。日本語では「積み合わせ輸送」と呼ばれる運び方です。

この会社の場合、2025年12月期の売上高54億9638万9000ドルのうち、54億4615万1000ドルがLTLの売上でした。残りの5023万8000ドルがコンテナのドレージ輸送や貸切輸送の仲介などです。年次報告書は、売上の98%超が歴史的にLTLから生まれてきたと書いています。

260か所の拠点をつないで、翌営業日に届ける

2025年12月31日時点で、この会社はアメリカ本土に260か所のサービスセンターを持っています。うち240か所が自社所有で、20か所が賃借です。年次報告書は、規模の大きい施設の多くが自社所有で、自社所有の拠点は荷物を積み降ろしする扉の収容力でネットワーク全体の約96%にあたる、と説明しています。

各拠点は担当地域の集配を担い、夜のうちに行き先ごとに積み分けて送り出します。夕方から夜にかけて届いた荷物は、原則として翌営業日に配達されます。幹線の輸送では、28フィートのトレーラーを2台つなげた形が使われています。

フルタイムの従業員は2025年12月31日時点で2万591人。内訳はドライバー1万320人、荷物の積み降ろしを担うプラットフォーム3465人、車両整備士666人、営業と管理などが6140人です。年次報告書は、このうち団体協約の適用を受ける従業員はいないと記載しています。

積み合わせ輸送の流れを示した図。複数の荷主の荷物を1台のトラックに集め、サービスセンターで行き先の近い便へ積み替えて配達する。

強み 同社が挙げるのは、速さと、荷物のトラブルの少なさ

年次報告書で同社は、適正な価格で質の高いサービスを一貫して提供できることが需要につながっている、と説明しています。そのうえで、2025年は99%の定時サービスと0.1%の貨物クレーム率を達成したと書いています。この比率の計算方法は年次報告書に書かれていませんが、同社は過去の決算発表で、貨物クレームの純支払額が売上高に占める割合だと説明しています。

もう1つ、同社が挙げているのが参入のしにくさです。LTLは拠点の網と車両をそろえるのに多額の資金が要るため、新しく始めた会社や小さな会社が既存の大手と競争するのは難しい、と年次報告書は説明しています。実際、この業界は1980年の規制緩和以降、大きく集約が進みました。同社が業界誌トランスポート・トピックスの集計として挙げている数字によれば、2024年の国内LTL市場では上位5社が約56%、上位10社が約81%を占めています。市場全体の規模は約508億ドルです。

2025年12月期は、売上高が前期比5.5%減、純利益が10億2370万3000ドルで13.7%減でした。年次報告書は、国内経済の弱さが続いたことを理由に挙げています。

日本との関係 今回確認できた範囲では見つかりませんでした

この会社の自社のサービスセンター網は、アメリカ本土にあります。年次報告書は、北米のほかの地域へのLTLサービスは、提携先を通じて提供していると書いています。

日本との接点は、編集部が確認した範囲では見つけられませんでした。2025年12月期の提出書類には、子会社の一覧(Exhibit 21)そのものが添えられていません。日本語版の公式サイトも、今回は確認できませんでした。

それでも、身近な接点は1つあります。S&P500に連動するインデックス投信を積み立てているなら、その投信を通じて、この会社への投資を間接的に含んでいることになります。

アメリカ人にとっては 土曜の朝の大学スポーツに名前が出ます

公式サイトが紹介しているスポンサー活動の1つが、大学スポーツです。44の大学の体育局と提携し、あわせてESPNの「カレッジ・ゲームデイ」のスポンサーになっていると書いています。

カレッジ・ゲームデイは、各地の大学へ出向いて放送される、大学フットボールの試合前番組です。ESPNの発表によれば2026年で40シーズン目にあたり、土曜日の午前中に放送されています。日本からは見えにくいところですが、その画面に荷物を運ぶ会社の名前が並んでいます。

トリビア 夫婦とトラック1台から始まり、本社は「Old Dominion Way」にあります

公式サイトの沿革によれば、この会社は1934年、アール・コングドンとリリアン・コングドンの夫妻が、1台のトラックでバージニア州リッチモンドとノーフォークのあいだを走らせたことから始まりました。第二次世界大戦でこの区間の輸送が増え、従業員45人・拠点3か所まで育ったと沿革は続きます。

いまの本社はノースカロライナ州のトマスビルにあります。年次報告書に載っているその住所は、「500 Old Dominion Way」。社名の「Old Dominion」と同じ言葉が、通りの名前にも入っています。

もう1つ。2026年2月17日時点で、この会社の株式の保有者は71万7652人いますが、そのうち株主名簿に載っている名義人は69人です。年次報告書は、この差が生じる理由までは説明していません。

雑談で使える一言としては、こうなるでしょうか。アメリカの大学フットボール中継に名前が出るトラック会社は、90年余り前に夫婦がトラック1台で始めた会社です。

これであなたは、500社のうち22社を知りました。

リファレンス

※本記事はAIを活用して作成し、編集部が公的機関の発表などの一次情報にもとづいて事実確認を行っています。詳しくは編集方針・AI利用ポリシーをご覧ください。

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