スケトウダラの漁獲枠、なぜ途中で980トン増えた? 「使わなかった枠を翌年へ」の仕組み

スケトウダラ日本海北部系群のTACが2万6000トンから2万6980トンへ増えたことを示すアイキャッチ あなたの知らない官報

スケトウダラの漁獲枠が、2026管理年度の途中で980トン増えました。

対象は「すけとうだら日本海北部系群(けいぐん)」です。漁獲可能量(TAC)は2万6000トンから2万6980トンへ変更されました。水産庁の変更履歴に記された理由は、「前管理年度未利用分の繰り越し」です。

前の管理年度に使わなかった枠を、次の管理年度へ持ち越したということです。では、なぜ途中で増えるのでしょうか。

980トンは前管理年度の未利用分

TACは、対象となる水産資源について、資源評価などをもとに決める漁獲可能量です。すけとうだら日本海北部系群の2026管理年度は、2026年4月1日から2027年3月31日までです。

この系群の資源管理基本方針には、管理年度が終わって未利用分が確定した場合、一定の範囲で翌管理年度へ繰り越せるルールがあります。

ただし、使わなかった枠をすべて持ち越せるわけではありません。繰り越せる量は、未利用分が生じた管理年度の当初のTACの5%が上限です。そのうえで、数量を明示している都道府県と大臣管理区分に、それぞれの未利用分の比率で配分されます。

467トンと513トンに分かれた

今回増えた980トンは、2つの区分に分かれています。

  • 北海道:8400トンから8867トンへ。467トン増
  • すけとうだら日本海北部系群沖合底びき網漁業(おきあいそこびきあみぎょぎょう):1万7500トンから1万8013トンへ。513トン増

467トンと513トンを足すと、ちょうど980トンです。

スケトウダラ日本海北部系群のTAC980トン増の内訳を示す図解

資源管理基本方針では、繰り越す数量を、数量が明示されている各区分の未利用分の比率を使って比例配分するとしています。今回の980トンも、この2つの区分に分けて配分されました。

「余ったら全部プラス」ではない

この仕組みは、単純な「余った分の貯金」ではありません。繰り越しには5%の上限があり、繰り越した分は、数量を明示している区分にその比率で配分されます。

逆向きのルールもあります。前の管理年度に都道府県別TACや大臣管理TACを超えた場合は、原則として、その超過分を次の管理年度の枠から差し引きます。一度に差し引けない場合は、さらに後の管理年度へ分けることもあります。

配分はその後も動いている

なお、この配分はさらに動いています。水産庁の配分総括表によると、2026年8月24日に区分の間で数量を融通する変更があり、北海道は3967トン、沖合底びき網漁業は2万2913トンになりました。TACの2万6980トンは変わりません。

この記事の図解と、上に挙げた467トン・513トンは、8月26日の官報が告示した7月28日時点の変更を示しています。8月24日の融通は、2026年8月26日の官報の時点では、まだ告示されていません。

【コラム】TACは「決めて終わり」の数字ではない

水産庁の配分総括表には、TACや各管理区分の数量が変更された履歴も載っています。今回のスケトウダラも、2026年7月28日付の変更として「前管理年度未利用分の繰り越し」と記録されています。

年度の初めに決めた数字を、そのまま最後まで使うだけではありません。未利用分を翌年へ回す場合もあれば、超過分を翌年から差し引く場合もある。資源管理の数字は、管理年度をまたいでつながっています。

リファレンス

※本記事はAIを活用して作成し、編集部が公的機関の発表などの一次情報にもとづいて事実確認を行っています。詳しくは編集方針・AI利用ポリシーをご覧ください。

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